喫煙といえば肺癌を連想する人が多いが、研究によれば食事もこの病気を引き起こす可能性があることがわかった。この研究は、過去の12年間にわたり、アメリカの成人100,000人以上の健康状態、食事、食べ物の習慣を追跡したものだ。
2020年には、全世界で2.2百万件の新たな肺癌のケースが報告され、1.8百万件が死亡に至った。この研究では、肺癌のケースが特定された分析の中で、超加工食品(UPFs)が関与しているかどうかを調べた。
超加工食品にはアイスクリーム、ハンバーガー、ホットドッグ、ピザ、パン、ケーキ、ペストリー、朝食シリアル、即席麺、スープ、マーガリン、キャンディー類、清涼飲料水などが含まれる。
参加者は平均して1日3食のUPFを消費しており、その中には0.5食から最大6食までの幅があった。特に好まれていた項目は、加工肉、ダイエットまたはカフェイン入りの清涼飲料水、デカフェ飲料だった。
この研究の結果、最も多くの超加工食品を摂取した参加者は、最も少ない参加者に比べて肺癌を発症するリスクが41%高いことが示された。研究者は喫煙の有無を考慮に入れたが、喫煙量や1日の本数については調査していない。
ロイヤル・フリー・ロンドンNHSトラストのチェスト放射線医であるサム・ヘア教授は、「肺癌のケースの4分の1は非喫煙者に発生するため、他の要因が肺癌と関連しているかを探る研究が必要である」と述べている。
また、教授は「免疫は癌生物学に関連していることがわかっているため、食事などの要因への研究は良いアイデアである」と述べた。
彼は、「人々が時間とともに食事を変えることが一般的であるため、直接的に加工食品が癌のリスクを高めると結論づけることは難しい」と付け加えた。
しかし、非喫煙者における肺癌のリスク要因についての情報が少ない現状を考慮し、科学コミュニティがこの種の研究をもっと行うことが重要だと言う。
「非喫煙者における肺癌の早期診断のための確かな証拠に基づく進展が必要ですが、この研究はまだその答えを提供するものではありません」と述べている。
研究者たちは、「この20年間で、世界中でUPFの消費量が大幅に増加しており、これは開発状況や経済的地位に関係なく見られる」と警告している。
UPFの消費の増加は、肥満、心血管疾患、代謝障害、癌、死亡率のグローバルな増加を引き起こしている可能性がある。これは、これらの食品がこれらの状態の確定的なリスク要因であることが確認されているためである。
画像の出所:tyla