Tue. Sep 9th, 2025

デンバー公立学校(DPS)は、最近新たに「認定(グリーン)」の評価を受け、すっかりお祭りムードになっている。

スーパーバイザーのアレックス・マレロは、この「重要なマイルストーン」を祝うために教員に緑色の服を着るよう呼びかけ、さらに同校のウェブサイトの色合いも緑色に変更した。

しかし、統計データを巧みに利用するDPSの実態がある。最近の成果を過大に評価し、誇張する傾向は否めない。

コロラド教育省は、DPSに対し、現行のコロラド成長モデル導入からの10年間で2回目となる「認定」評価を与えた。

これにより、DPSは全校改善計画の対象から外れることとなった。

DPSの評価スコアは57.6%。これは、2019年から0.8ポイントの上昇に過ぎない。卒業生は56%でグリーン評価に達する。

教育省は、学業成績、学業成長、(高校の場合)高校卒業後の準備状況をもとに学校のパフォーマンスを評価し、各学校のポイントを平均化して全体評価を算出する。

DPSは57.6%を誇示しているものの、中央値の学校の成長は前年比でわずか1.3ポイント。データには大きな変動があり、実情は異なる。

約10%の学校では、2024年から2025年にかけて20ポイントから54ポイントもスコアが急激に変動した。このような急変化が教師たちの指導方法の改善や能力の低下によって生じることはない。

確かにDPSがグリーン評価を得たことには一定の素晴らしさがある。しかし、事実として、DPSは2019年の水準に戻っただけであり、パンデミックからの回復に要した時間を考えると「成功」とはいい難い。

グリーン評価が“憧れ”と表現される一方で、真の目標は「優秀な認定(青)」の獲得であるべきだ。

DPSは学業成績と卒業後の準備状況で「基準に近づいている」とされているが、保護者が最も関心を寄せる項目の状況は芳しくない。高校の学業成績は43.1%に過ぎず、中学校の56.9%に比べて低下している。唯一、成長の指標だけが基準を達成しているが、その計算方法はあいまいである。

評価に変化があった学校に関する報告によると、118の学校は評価が変わらず、18の学校が改善し、26の学校が実際に評価を下げた。今回の「勝利」の後でも、DPSの学校の4割は依然として黄色、オレンジ、赤色の評価を受けており、改善計画の対象のままである。

「色による評価は、学校がどのように改善または悪化したかを示す具体的な情報を提供しません」と、DPSのベテラン教師であるプリシラ・ショー・ラーンは述べている。

「私の学校がオレンジの評価を受けている場合、今後どのように進むか明確でない」

データには不明瞭な点が多く、閉鎖された学校もカウントされ、ある「保留中のAECフレームワーク」学校が含まれ、別のものでは0ポイントの学校が除外された。教師たちはデータを確認したり、学校の統合改善計画を策定することに参加する機会が与えられていない。

「教師がデータを詳しく分析せず、統合改善計画を作成する際に参加できなければ、学校を改善するために必要な変更が何かを真に理解することは難しい」とショー・ラーンは述べた。

もし教師たちがデータを得ることができれば、厳しい現実が見えてくるだろう。今回のグリーン評価の背後には、デンバーの黒人やヒスパニック系の学生が依然として大きな格差に直面している現状が隠れている。K-8の学生のうち、26%が学年相当の読み書きができず、数学ではわずか18%にとどまっている。

高校生では、読み書きの熟練度が42.3%、数学では21%が基準を満たしている。このように、2024年からの一桁または三桁の改善はあるものの、基本的な基準を満たすことができない黒人やヒスパニック系の子どもたちが3/4に達している現実があるため、喜ぶ理由にはならない。

それでもマレロは自身の見解を強調し続けている。「認定(グリーン)評価を受けたことはDPSにとって重要なマイルストーンであり、私たちのコミュニティが達成した共同の進歩を誇りに思う」と彼は述べた。

公平を重視する方針にもかかわらず、少数派の学生が大きな支援を受けられない現状を踏まえ、マレロは「この達成は祝うに値するが、始まりに過ぎない。これからの努力が必要だ」と付け加えた。

この数日間、DPSのウェブサイトは全ページにわたり「デンバー公立学校がコロラド教育省から認定(グリーン)と評価された!」と鮮やかにアナウンスしていた。全サイトが青から緑に染まり、一部のページではその後また元に戻された。

この層の下には、マレロが昨年述べた「より良くなることを学んでいる」という言葉が響くが、実際には一回のダイエット成功に自慢しているに過ぎない。数年間戻って、親たちに持続可能な結果を見せるまでは現実を受け入れたほうがよい。グリーンのシャツを着た教師や緑に染められたウェブサイトは、回復のわずかな改善を壮大に見せるものではない。

彼のようにトランプを嫌悪しつつも、彼のマーケティング手法や誇張にこだわる傾向はあまり変わらない。彼は「勝利」を掲げ、そもそも実現されていない基準を過大評価する加担者のように見える。

画像の出所:denvergazette