フィラデルフィアやその周辺のペンシルベニア州、南ニューシェルシー、デラウェア州の地域にて、 WHYYニュースがカバーするべきテーマについて意見を募っています。
毎週木曜日と金曜日の朝、ジョセフ・デニスさんはノース・フィラデルフィアのオルニー地区に住む61歳のジェームズ・ヘンリーさんを訪れるために運転します。
ヘンリーさんは視覚障害を抱えており、最近の訪問中、デニスさんはヘンリーさんの自宅のリビングルームに座りました。
「ただ座ってリラックスしているだけです」とデニスさんは笑顔で語ります。
二人は音楽、映画、ニュースについてよく話をします。
「ヘンリーさんはラジオを聞くのが大好きですし、特にゴスペル音楽が好きです」とデニスさんは語ります。
また、ヘンリーさんは歌うことも好きです。
「今日は何か歌いたいんだ。みんなに聞いてもらいたいな」と言い、彼は好きなゴスペル曲「心の中に愛がある」を歌い始めます。
「心の中に愛、愛、愛がある」とヘンリーさんが歌うと、デニスさんはそのリズムに頷きます。
このようなルーチンは数年前から続いており、デニスさんがフィラデルフィア高齢者法人のプログラムを通じてヘンリーさんのシニアコンパニオンとなったことで始まりました。
シニアコンパニオンプログラムは、高齢者が自宅で年齢を重ねる際に、友情や社会的なつながりを支援することを目的としています。
このプログラムは孤独感や孤立感を克服する手段となり、研究によれば、孤独は認知機能の低下、うつ病、心疾患の原因となることがあります。
「人々が年を取ると、本当に世話をしてくれる家族がいなければ、孤独や孤立を感じることがあるんです」とデニスさんは語ります。
「このプログラムは、彼らにまだ価値があること、重要な存在であることを感じさせる手助けをしているんです。」
シニアコンパニオンは55歳以上で、週に最低20時間、高齢の住人を訪問することが求められます。
ボランティアはバックグラウンドチェックや特別なトレーニングを受け、交通費の補助を受けることができます。
このプログラムはアメリカ合衆国のアメリコール・シニアーズから資金提供されており、2024年度には約63人の高齢者にサービスを提供しました。
現在、43人のアクティブなコンパニオンボランティアがいます。
デニスさんは2016年にカムデンのクーパー大学病院を退職し、突然たくさんの自由時間ができました。
その後、地元の新聞でボランティアを募集しているシニアコンパニオンプログラムのことを目にしました。
「毎日テレビを見て座っているのは飽きてしまうんです」とデニスさんは語ります。
「このプログラムに参加することで、毎日楽しみにできる何かができるんです。」
ヘンリーさんとデニスさんは、自宅で音楽を聴く以外にも、市内の観光にも出かけます。
「リーディングターミナルでランチをしたり、ペンのランディングに行ったりします。」とデニスさんは話します。
「ジェームズは映画が好きなので、いい映画を観る予定も立てています。」
時には、ヘンリーさんのために食料品や日用品を買いに行くこともあります。
「『ジョー、店に行ってくれない?』と言うことがありますが、もちろんですと返答します。」とデニスさんは語ります。
「ジェームズが必要とするものは、私はここで彼を支えるためにいます。」
「髪を切りに行くためにバーバーショップに連れて行ってもらったりします。」とヘンリーさんが説明します。
シニアコンパニオンは、ヘンリーさんのような自宅にいる住人の日常生活を手伝う家族や他の介護者にとっても、ある種の休息を提供します。
しかし、最も重要なことは、このプログラムが人々のつながりを作り、友情を育むことです。
デニスさん曰く、「誰かの人生に喜びや幸福をもたらすことの喜び、それが大きな利点です。」
「人々に重要感を与え、生活に張り合いが持てるようにすること。これこそがこのプログラムに参加する最大のメリットです。」
画像の出所:whyy