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フロリダ州フォートピアース — 昨年、大統領選挙中のドナルド・トランプを暗殺しようとしたとして起訴された男が、木曜日に自身の裁判で冒頭陳述を行った。

ライアン・ラウスは、2024年9月にトランプがウェストパームビーチのクラブでゴルフをしている際に、自身の持つライフルを目撃した秘密サービスのエージェントに逮捕された。

ラウスは、大統領候補暗殺未遂のほかに、連邦官吏への攻撃未遂を含む4つの別の罪を犯している。もし暗殺未遂の罪で有罪となった場合、彼は終身刑の可能性がある。ラウスは無罪を主張している。

ラウスは法廷で自分の弁護士に不満を持った後、エイリーン・キャノン米国地方裁判官から自己弁護を許可された。彼は月曜日から始まった陪審員選定の際から自己弁護を行い始めたが、冒頭陳述を始めるとすぐにキャノン判事から問題を指摘された。

木曜日、彼は陪審員に対して「なぜ私たちはここにいるのか? 互いを思いやるためではないのか?」という一連の曖昧な質問から始めた。

キャノン判事は彼を遮り、「あなたが話している内容は、この事件に関する関連証拠を明らかに超えています。」と警告した。その後、彼の冒頭陳述は彼が終わる前に早々に終了された。

ラウスの冒頭陳述の直後、連邦検察官のジョン・シプリーは陪審員に対し、ラウスが2024年にドナルド・トランプを大統領に選ばせないために行動したと説明した。

「被告はアメリカの有権者から選択肢を奪おうと決意した」と彼は述べ、ラウスが計画した内容は「慎重に策定され、致命的に真剣なものであった」と語った。

元秘密サービスのエージェントで現在は国土安全保障省に所属するロバート・ファーカノは、トランプ候補がゴルフをしていた際に見かけた「茂みの中の顔」について証言した。

彼はゴルフコースの6番ホールをスキャンしていた際、ラウスがいる姿と銃口がフェンスの上から出ているのを確認したという。

ファーカノによると、「あのとき、彼はホームレスの人に遭遇したのかと思った」といい、当初は緊急の脅威とは思わなかった。

しかし、その直後に彼は銃口が自分に向けて動いているのに気づき、弾丸を防ぐための「防弾ベスト」のプレートも見えたという。

ファーカノは元海兵隊員で武器の訓練を受けた者として、この状況は「教科書通りの待ち伏せシナリオ」であると証言した。

法廷内で、ファーカノはラウスを銃手として特定し、わずか5フィートの距離にいたことを認識していたという。

ラウスの反対尋問で彼が最初に尋ねたのは、「生きていることは良いことではありませんか?」という質問だった。

ファーカノはそれに同意しつつ、その日自分が見た銃手がラウスであることを指摘した。ラウスが別の質問で、なぜそのとき銃を使わなかったのかと尋ねると、ファーカノは「あなたの心境はわからない。しかし、その日の銃口は私の顔を向いていたことは確かだ。」と答えた。

画像の出所:npr