Thu. Oct 23rd, 2025

近年、コロナウイルスの影響で自宅待機を余儀なくされたことから、安心感や快適さが人々の関心を集めているようです。これに伴い、ヒューストンのような活気ある都市でも、リラックスしながら楽しむことができる創造的な活動が注目されています。例えば、ファミリーフォールドは、日本の折り紙という古典的な遊びを学ぶことに焦点を当てたイベントです。

このイベントは、ジャパン・アメリカ・ソサエティ・ヒューストン(JASH)によって、毎月第二土曜日にエヴリン公園で開催されています。参加者は初心者から上級者まで、自分のスキルに合わせた折り紙プロジェクトを楽しむことができます。イベントのテーマは日本の祝日や特別な行事に関連しており、先月は「敬老の日」を祝うために、知恵の象徴である動物がテーマでした。

初心者が作るフクロウ、中級者のカメ、そして上級者向けの鶴など、参加者はそれぞれのスキルに応じた作品に挑戦しました。最近では、アメリカの祝日も取り入れられるようになり、10月にはハロウィンにちなんだ作品が用意されました。

このように日本の文化を紹介しつつ、アメリカの文化とも関連づけることで、参加者は異文化理解を深めることができます。JASHの広報担当であるオオシさんは、「日本の文化を教えながら、アメリカ文化との相関を考えるきっかけになっています」と語っています。

ファミリーフォールドには毎回20人から30人の参加者が集まります。公園の訪問者、子連れの親、若年層、折り紙に興味のある人々が一緒に楽しむ場となっています。折り紙に挑戦することで、多世代にわたる交流が生まれるのです。

参加者は、オリジナルの紙を使って作品を作ることができ、必要な材料は一枚の正方形の紙とJASHが提供する色付きのマーカーだけです。このシンプルなアートは、ある程度の練習を重ねれば誰でも習得可能で、オオシさんによれば「折り紙はとてもシンプルです。一枚の紙から美しい作品が生まれます。」とのことです。

また、イベントで使用された折り紙のデザインを記載したチラシも配布され、参加者は自宅でも練習することができます。これにより、高齢者を大切にする文化や、日本とアメリカの節日について考える機会を提供しています。

例えば、アメリカでは一般的なトリック・オア・トリートは、日本ではあまり人気がありません。日本のハロウィンは、地域の小さなパーティーや大きな都市のイベントに焦点を当てています。ファミリーフォールドは、こうした文化の違いについて議論する良い機会でもあります。

さらに、JASHの折り紙レッスンはこの月例イベントに限らず、ヒューストン内の学校、図書館、老人ホームなどさまざまな場所で実施されています。「どんなリクエストでも、必ずそこに行きます」とオオシさんは述べています。折り紙を通じて、老若男女を問わず、誰もが簡単に参加できる文化交流を促進しています。

最初は「折るだけです」と始まるレッスンは、参加者にとって新しい趣味や興味に触れるきっかけとなるのです。

画像の出所:houstoniamag