アメリカの歴史家で作家のティモシー・スナイダー氏は、2016年に政治的パンフレット『専制政治について:20世紀からの20の教訓』を発表し、抵抗の行動を奨励しました。
彼は最近のインタビューで、「私たちは何に抵抗するのか」という大事な質問が浮上したと述べています。
この問いに答えるため、彼の最新著『自由について』が誕生しました。
この368ページにわたる本は、自由を「悪の不在だけでなく、善の存在」と位置づけています。
スナイダー氏は、2026年のアメリカ独立250周年に向けた自由の議論についての希望を語ります。この著作は、自由を実践することの重要性が強調されており、五つの自由の柱が提唱されています。
それらは、主権、予測不可能性、移動性、事実性、そして連帯です。
彼はこれらの柱を選んだ理由を、「自由の理念」と政治との間にある空間に関連付けながら説明しています。
スナイダー氏によると、事実性は、気候変動やそれに伴う自由の問題について議論する際に重要です。
また、ローカルメディアの崩壊、寡頭制の台頭、そしてソーシャルメディアの影響といった、自由への三つの障害についても述べています。
「権力と富が集中しすぎると、民主主義や自由が損なわれる」と彼は警告します。
スナイダー氏は、国家の防衛のために常に兵力が必要であると同時に、これが法の下に従うべきであるとも述べています。
しかし、兵力がストリートに展開されると、私たちの自由を脅かす可能性があるとの不安も表明しました。
「その変化になれれば、私たちの自由観自体が変わる」と彼は警告します。
ポートランドでは、国家警備隊の60日間の動員が予想されています。
このような状況下で、自由を実践するためには、明確な用語を用いて現状を議論することが大切です。
また、兵士たちとの対話を促し、彼らが直面している道徳的ジレンマを理解し、社会との繋がりを維持することも重要です。
そして、自由のために公共で抗議することが、基本的な人権やアメリカの価値を守るために必要です。
スナイダー氏は、「自由は単なる理念ではなく、実践である」と繰り返し強調しています。
2026年の250周年の前に、彼が描く未来の希望はコミュニティが自由の議論を広げることにあります。
この本は、自由の概念が私たちの困難にどのように対処できるかについての指針を示しています。
スナイダー氏は、『自由について』が肯定的な視点から書かれていると強調し、「自由の考えが政治的な実践へとどうつながるかを考える手助けになることを願っています」と締めくくりました。
画像の出所:oregonlive