アーシュラ・K・ル=グィンは、子供向けの四部作を通じて、翼を持つ猫の家族の冒険を描いています。
この物語の中で、猫たちは様々な人間と出会い、その中には猫を理解し受け入れる人々もいれば、そうでない人々もいます。
特に、受け入れられない猫たちは危険にさらされることが多いのです。
この作品は、子供たちが自分自身を見出すことができるようになっており、アーシュラが意図的に読者に自己投影を促しているとも考えられます。
アーシュラは執筆に関する教示を通じて、他の作家の作品を読むことでそのスタイルを理解する重要性を説いていました。
特に、自身が教授として書いた章のタイトルには「あなたの作風の音」、「句読点と文法」、「文の長さと複雑な構文」などがあります。
彼女はジェーン・オースティンやハリエット・ビーチャー・ストーなど、自身が賞賛する作家のテキスト例も挙げています。
彼女の最後の小説は、ヴァージルの「アエネーイス」に登場する主要なキャラクター、ラビニアについて書かれています。
ラビニアは女性として軽視され、わずかなセリフしか与えられていませんが、アーシュラはこのキャラクターに命を吹き込みました。
彼女は、自身が詩人としてのアイデンティティを強く持つ中で、ヴァージルへの愛情を表現しています。
さらに、アーシュラは自身のブログを通じて130の投稿を行い、彼女のユーモアと遊び心が滲み出ています。
彼女のブログは、ジョゼ・サラマーゴに触発されて2010年から始まりました。
しかし、オーディオブックについてのフィードバックの中には、彼女自身が朗読していないことへの不満もあります。
このため、アーシュラの声を再現するために、各投稿を異なる読み手が朗読するポッドキャスト版の制作が進められています。
また、彼女が亡くなる直前に提出した詩集も出版されました。
この作品は、彼女のキャリアの集大成とも言えるもので、詩人としての成熟した視点が詰まっています。
この詩集は、彼女が動物の権利を支援するための作品であり、猫に関する短いユーモラスな詩が含まれています。
アーシュラの作品は、さまざまな形で私たちを魅了し続け、未発表の詩の数々が今なお見つかり続けているのです。
画像の出所:pdxmonthly