Sat. Sep 20th, 2025

サンフランシスコは、アメリカの主要都市の中で最も子供のいない街としての地位を保持し続けている。

この数字は過去10年間ほぼ変わっていない。

アメリカ合衆国の都市の中で18歳未満の子供が最も少ないとのニュースは、国のメディアが毎年数年ごとに取り上げる話題となっており、サンフランシスコは20年以上にわたりそのトップを維持している。

最近のデータによれば、サンフランシスコの子供の人口割合は13.4%で、2014年と同じである。

08年から15%を推移していたが、現在は13%まで下がったこともあり、それに続く2020年のパンデミック中には再び13%にまで落ち込んだが、その後13.4%に回復した。

サンフランシスコの次に子供のいない都市はシアトルで、こちらは14%である。

これに比べ、ロサンゼルスは18.5%、ニューヨークは19.6%、ヒューストンは24%となっており、これらの大都市では、より多くの家庭が子供を育てているようだ。

サンフランシスコでは、もちろん手頃な住居が中流や労働者階級にとっての問題となっており、過去から続く景気の浮き沈みがこの街に「移住地」の性格を与えている。

多くの若者がキャリアのためにこの街に来て、その後他の地域へ移住しているのだ。

また、賃貸物件の大部分は、共に住むことで経済的に成り立つ世帯向けにシェアされており、これは家族に適した広いアパートの価格を高騰させ、家族は郊外へ追いやられている。

ソフトウェアエンジニアのSlin Leeは、タイムズ紙のインタビューで「子供を持つことを考えると、他の場所を思い浮かべる」と語った。

彼はカストロ近くのスタジオアパートにパートナーのDaisy Yeung、そして一匹のスコティッシュテリア・オリーブと共に暮らしている。

「ここはもはや子供を育てるための街ではなくなっていると感じる」とも述べた。

この話は、サンフランシスコの最後の景気好調のさなかに発表されたもので、その時の子供の割合も13%と推定されていたが、ニューヨークはその時21%であり、そちらも減少傾向にある。

また、タイムズ紙は「サンフランシスコの多くの地域では、学校よりもペットグルーミング店が多く見られる」と指摘していた。

それは今でも変わらず、サンフランシスコの児童数の減少が学校の財政に深刻な影響を及ぼしている。

公立学校の生徒数が年々減少しており、1970年には9万人の子供が在籍していたが、2024-25年度には50,046人にまで減少している。

クロニクル紙によれば、過去10年間でオークランドの子供の割合は21%から18%に、サンノゼは23%から19%に減少したという。

カリフォルニア州では、ベイカーズフィールドとフレズノだけが子供の割合が25%を超えている。

他の地域でも同様の傾向が見られ、ワシントンDCとオーランドのみが過去10年で1%の増加を見せている。

サンフランシスコの若者人口の減少は、2010年の国勢調査にさかのぼることから明らかだった。

著名な都市人口統計学者で「クリエイティブ・クラスの台頭」の著者であるリチャード・フロリダ氏は、タイムズ紙で「我々の高度な産業で成功するためには、犠牲を払う必要がある。それが家族かもしれない」との見解を示した。

「子供を持つ年齢に達し、まだ富を築けていないなら、去らざるを得ないと考えるだろう」と彼は続けた。

画像の出所:sfist