アメリカ全体の観光業が深刻な低迷に見舞われ、フロリダやハワイ、アリゾナ、ミシガン、イリノイ、マサチューセッツ州など多数の州がその影響を受けています。
この観光の低迷はすでに8か月続いており、2025年の終わりまで続くと予想されています。
フロリダでは、2024年の訪問者数が1,940万人から2025年には1,590万人に減少し、350万人の訪問者が失われました。
ハワイも2024年の180万人から2025年には150万人と、30万人の減少を記録しました。
ミシガン州やアリゾナ州も同様の低迷を経験しており、ミシガン州の観光客数は1440万人から1090万人に減少し、アリゾナ州は60万人の訪問者を失いました。
国際的な到着数の減少は特に隣国カナダや西ヨーロッパからの訪問者に見られています。
旅行コストの上昇、消費者の嗜好の変化、経済的不確実性といった要因が観光客の減少を招いています。
しかし、国内旅行は明るい兆しを見せており、2025年に92%のアメリカ人が旅行を計画しています。
この国内旅行の増加は特定の地域に一定の救済措置を提供することが期待されており、特に車移動の市場では顕著です。
しかし、国際訪問者に依存している州にとっては、観光収入の大幅な減少が経済に深刻な影響を与えています。
フロリダ州では、2025年に観光の明確な低迷を経験し、訪問者数は2024年の1940万人から1590万人に減少しました。
この減少は年間を通じてほぼすべての月にわたって見られ、2024年10月の150万人から2025年には140万人に減少しました。
同様に、11月にも来訪者数は2024年の150万人から2025年には140万人に減少しました。
12月、1月、2月も減少し、特に1月は変わらず180万人で両年同様でした。
明確な低迷が見られたのは3月の170万人から160万人への減少や、7月の190万人から180万人への減少で、特に8月は2024年の170万人に対し、2025年のデータが得られない状態となっています。
この観光客の減少は、経済的な変化や旅行コストの増加、訪問者の嗜好の変化など、いくつかの要因が関与していると考えられます。
ハワイでも2025年に観光の低迷が見られ、訪問者数は2024年の180万人から150万人に減少しました。
300,000人の減少は、1年間を通じて顕著でした。
たとえば、2024年10月には約145,000人だったのが、2025年には155,000人に減少しました。
その後の数ヶ月も減少が続き、特に夏の月には顕著な訪問者数の減少が見られました。
また、ミシガン州も同様の低迷を経験し、2025年の10月には120万人となり、2024年の120万人からの微減が見られました。
11月には、2025年に110万人の旅行者が記録され、2024年の110万人とほぼ同数に留まりましたが、特に2025年2月には887,000人と、2024年の995,000人と比較して顕著な減少が確認されました。
アリゾナ州でも2025年には320万人の訪問者があり、2024年の380万人から600,000人が失われました。
この傾向は特に年の初めに顕著であり、1月には281,000人から244,000人の訪問者が、徐々に厳しくなっていきました。
旅行業界のリーダーたちは警告を発しており、アメリカの観光業の低迷が続いているとしています。
観光協会や業界の専門家は、失業、ビジネス収入の減少、さらなる経済的後退を危惧しており、慎重な見方をしています。
ワールド・トラベル・アンド・ツーリズム・カウンシル(WTTC)は、アメリカが184の調査対象国の中で外国からの訪問者の支出が減少する唯一の国になると予測し、国際的な支出が2025年には125億ドル減少すると警告しています。
また、当初2025年の国際到着数が8.8%増加すると予測していたトラベルエコノミクスも、現在は8.2%減少するとします。
一方で、国内旅行は強い景気の指標となっており、92%のアメリカ人が旅行を計画しているとのことです。
それにより、2025年の国内旅行支出は3.9%の成長が予想され、1兆3500億ドルに達する見込みです。
この国内旅行の増加は、特にドライブ可能な市場で恩恵を受けており、アメリカの短距離旅行者が地元の観光地を訪れることが多くなっています。
このままの傾向が続けば、観光業には厳しい挑戦が待ち受けているといえます。
画像の出所:travelandtourworld