ポートランド市の中心部に位置する中央図書館での暴力事件が、図書館の安全対策に深刻な影響を与えています。
7月1日に発生したこの事件では、男性が殺害され、市の関係者は安全性の向上を求めています。
図書館のディレクターであるアニー・ルイス氏は、郡の委員会に対し、図書館周辺のセキュリティを大幅に強化することを考えていると述べました。
検討中の対策には、金属探知機やバッグの検査が含まれる可能性があります。
ルイス氏は、「公立図書館における武器検知は非常に重要な措置であり、考慮すべきリスクや影響がたくさんある」と語りました。
先月の事件で、50歳のダグラス・アイバーズさんが射殺されました。
ポートランド警察は、アイバーズさんが図書館内で容疑者のハッサン・ミューズさんと接触していたことを確認しています。
二人とも図書館内にいた際、ミューズさんが銃を所持し、アイバーズさんがベアスプレーを持っていたとされています。
この射撃事件は、地域の安全に対する懸念を再燃させました。
しかし、郡と市の関係者は責任の所在についての対立を乗り越え、図書館周辺の問題に対処するための対策チームを結成しました。
このチームは、ポートランド警察局のボブ・デイ警察署長や、地域安全保障のディレクターであるステファニー・ハワード氏などから構成されています。
事件後、中央図書館ではすでに警備員の数を増やし、営業時間外のWi-Fiアクセスを制限するなどの対策が講じられています。
また、警察は図書館周辺の自転車部隊のパトロールを強化しています。
ルイス氏は、図書館の周辺の治安を向上させるために「革新的で協力的な方法を探している」と述べました。
金属探知機の設置については、年間75万ドル以上のコストがかかる見込みです。
設置を行う場合、郡の委員会の投票が必要であり、州の法律に基づいて新たな方針を作成しなければならないとルイス氏は説明しました。
この措置は、図書館を利用するホームレスの人々にとっての障壁となる可能性があるとも指摘されています。
ルイス氏は、「図書館に持ち込まれる袋の数やサイズを制限しなければならないかもしれません。 これは、無宿者コミュニティにとって非常に大きな意味を持ちます」と述べました。
図書館は正面にあるベンチを一時的に取り外すことや、トイレにスモークセンサーを設置することも検討しています。
さらに、現場での行動支援リソースの拡充も模索しています。
ルイス氏は、9月に委員会に戻り、中央図書館の強化されたセキュリティについての詳細を報告するとしています。
画像の出所:chronline