Mon. Aug 11th, 2025

Netflixの『Wednesday』の第1シーズンを見た後、もっとミステリーが欲しいと思った人も多いかもしれない。
また、ジェナ・オルテガのエミー賞ノミネートされたパフォーマンスよりも、アダムス家のサブキャラクターに焦点を当てた物語を望んだ方もいるだろう。
たしかに、多くの人が求めたことは理解できる。しかし、残念なことに、今回の第2シーズンは期待外れに終わった。
初回の4エピソードを見た印象は、これが『Chilling Adventures of Sabrina』や『Percy Jackson and the Olympians』、さらには『Harry Potter』の全体を模倣したような内容だということだ。
『Wednesday』第1シーズンの魅力の多くはオルテガの演技や、サポートキャストのパフォーマンスにあったと感じる人には物足りない結果となった。
第1シーズンの魅力が失われ、さらに複雑で、オルテガの存在感も薄れてしまった。
これは、彼女自身が出演を希望した結果かもしれないが、視聴者にとっては期待に応えられなかった。

この新シーズンは、アルフレッド・ゴフとマイルズ・ミラーが脚本を手掛け、ウィンズデイの夏休みを描いている。
彼女は小説を編集せず、サイキック能力を習得し、連続殺人犯を追い詰めたという。
季節が秋に移り変わると、ウィンズデイはネバー・モア学院へ戻ってくる。
彼女は、殺人犯を捕まえた有名人として学校中で知られる存在になっていた。
彼女のルームメイトで親友のエニッド(エマ・マイヤーズ)は、夏の間にウェアウルフとしての活動をしていたようで、新たな恋も見つけている。
だが、彼女はウィンズデイの名声に満足している様子だ。

ウィンズデイはその名声にますます不満を抱え、学校のマスコットとして使われることに特に不快感を示す。
彼女が喜んでいるのは、ジャリコのコミュニティで奇妙な事件が起こり始め、死体が次々と発見されることだ。
それらの死体はカラスに目をくり抜かれており、ウィンズデイとの何らかの関係があった。

今回のシーズンではアダムス一家全員が登場し、ウィンズデイの生活がより複雑になった。
彼女の弟パグリー(アイザック・オルドネス)は、電流を放てる特技を持っているが、どうやってネバー・モアに通うことになったのかは不明だ。
さらに、校長のバリー・ドート(スティーブ・ブシェミ)は、モーティシア(キャサリン・ゼタ・ジョーンズ)の裕福な母親を味方につけることで学校の資金を調達しようとしている。
そのため、モーティシアが資金調達委員会に任命され、キャンパス内の小屋に滞在することになる。
ゴメス(ルイス・グズマン)は特にすることもなく、そこにいることになっている。

第1シーズンではアダムス一家が主役になることは避けられていたが、今や彼らは完全にその中心に位置づけられてしまった。
ローチ(ジュナス・スオタモ)のリキャストや、いつでも便利な指先のシーンを持つティング(ビクター・ドラバントゥ)も存在するが、ユニークなキャラクターを持つ叔父フェスター(フレッド・アーミセン)はメインキャストにはなっていない。

重要なキャラクターは多くが登場しなくなっている一方で、ビリー・パイパーが音楽教師として、タンディ・ニュートンが近くの精神病院の医師として新たに加わるなど、新たなキャストも盛りだくさんだ。
特に、エビ・テンプルトンというキャラクターがウィンズデイの支持者として登場し、彼女の存在感は目を引く。

バートンのダークコメディの独特な視点で、視覚的には素晴らしい要素が同様に保たれているが、全体的に見てシーズン2は驚きが失われてしまった。
特にウィンズデイのセリフが記憶に残らないものであることが一番厳しい評価である。
第1シーズンではウィンズデイを特定の状況に置くことで、小さな面白さを得ていたが、今回のシーズンではそのアイデアがほとんど尽きてしまった。
彼女はサイキック捜査官として描かれ、過度の力を使った結果、発作を起こし、血を流すこともあるが、オルテガの非現実的な演技には気を抜けないものがある。

アダムス一家が多く登場することでの特徴の減少も見逃せない。
このシーズンでモーティシアとゴメスの演技がより興味深くなったわけではない。
奇妙で恐ろしいキャラクターたちが一般的な世界にいることで笑いを生むのが『アダムス・ファミリー』の魅力であるが、シーズン2ではその対比が欠けている。

このシーズンは一応の低迷を見せつつ、演出やコスチュームデザインは引き続き高水準だ。
しかし、驚くべきことにシーズン2ではウィンズデイが新たな驚きを見せることができなくなったようだ。

画像の出所:hollywoodreporter