日本では高齢ドライバーによる危険な運転が頻繁に報じられています。特に、アクセルとブレーキの踏み間違いによる事故は深刻な問題です。
6月13日、北海道では90歳の女性ドライバーが駐車場から出ようとした際にアクセルを誤って踏み、他の車に衝突した後、スターバックスの店舗に衝突するという事故が発生しました。幸いなことに、今回は誰も怪我をしませんでした。
この問題は新しいものではなく、各都道府県では高齢者向けに運転免許更新時に認知機能テストの厳格化などの取り組みを進めています。多くの都道府県では、高齢者が運転免許を自主的に返納することでタクシーや公共交通機関の割引を受けられる制度もあります。
国連の推計によれば、日本の免許保有者の約10%が75歳以上です。日本の人口が急速に高齢化しているため、これらの取り組みが効果を上げているとは言えず、店舗の破損事故が続いています。
そうした中、国土交通省は6月17日に新しい方針を発表しました。2028年9月1日以降に製造される全ての自動車には「アクセルペダル誤操作防止装置」の設置が義務付けられることになりました。輸入車にも2029年9月1日から同様の措置が適用されます。
アクセルペダル誤操作防止装置は、安全機能であり、運転者が一定の操作をしなければ車両の急加速を抑制します。たとえば、ブレーキペダルを最近踏んだ場合や、坂を上っている場合、ウィンカーを使用している場合にのみ加速が可能となります。トヨタはすでにこの機能を装備した車両を販売しています。
ただし、この新しい規制で問題が全て解決するわけではありません。高齢ドライバーによる事故にはアクセルとブレーキの踏み違え以外にも様々なケースがあります。例えば、6月11日には99歳のドライバーが高速道路のトンネル内を時速20キロで逆走し、他のドライバーの脚を負傷させる事故が発生しました。
この運転者は認知テストを含む更新試験に合格したと報じられていますが、精神科医の和田秀樹氏は、高齢者の運転問題は年齢そのものよりも、服用している薬の副作用が影響していると指摘しています。彼によれば、この副作用に関する情報は、製薬会社がメディアをサポートするため、報じられにくいというのです。
したがって、高齢者が服用する薬の種類やその組み合わせを詳細に調査することが、運転能力の精査において認知テスト以上の効果を発揮する可能性があります。根本的な問題は残っており、交通安全を守るためには技術的な対策を含め、あらゆる角度からのアプローチが必要となります。
画像の出所:japantoday