映画評論家としての長年の経験を経て、初の小説『ストーリーブック・エンディング』を発表した著者は、自らの映画への愛情を作品に反映させています。
特に、ノーラ・エフロンの『ユー・ヴェ・ガット・メール』から影響を受けており、物語の多くはシアトルの本屋で映画が撮影されるという設定になっています。
シアトルはロマンティックコメディの映画にとっての美しい舞台となってきましたが、実際にこの街で撮影されている作品は意外と少ないのが現状です。
例えば、ジョン・キューザックがボンバックスピーカーで恋に落ちるシーンがある『セイ・エニシング』は、実はロサンゼルスの公園で撮影されました。
しかし、シアトルを舞台に撮影されたロマンティックコメディ映画として、次の5作を紹介します。
1. **ラギーズ** (2014)
遺作となったライター・監督リン・シェルトンの作品でほとんどがシアトルで撮影された本作は、実際の近所を舞台にしたような感覚を提供します。
キアラ・ナイトレイが学生時代を未だに引きずる28歳の女性として登場し、思春期の友人のシングルファザー(サム・ロックウェル)に惹かれていきます。
2. **ラッキー・ゼム** (2013)
シアトル出身の映画監督メーガン・グリフィスによるこの穏やかなロマンティックコメディは、ナイトタイムのキャピトルヒルをネオンの幻想的な舞台にします。
地元の音楽ジャーナリストエリー(トニ・コレット)が、ドキュメンタリー映画監督チャーリー(トーマス・ハデン・チャーチ)と共に、失踪したシアトルの音楽レジェンドを探すロードトリップに出かけます。
その旅の最中、彼女たちの間に化学反応が生まれます。
3. **シングルス** (1992)
キャメロン・クロウの1992年のグランジロマンティックコメディは、キャピトルヒルのアパートに住む若者たちが恋愛を楽しむ様子を描いています。
「シングルス」は、青春の理想主義を反映した甘いタイムカプセルとなっています。
4. **スリープレス・イン・シアトル** (1993)
もちろん、これは外すわけにはいきません。
ノーラ・エフロンが自身で撮ったこの映画は、シアトルに恋をする場面が多く見られます。
トム・ハンクス演じる甘い未亡人や、メグ・ライアン演じる取材者がロマンティックな出会いを探す姿は、今でも色褪せることがありません。
5. **ザ・ファビュラス・ベーカーボーイズ** (1989)
この映画は少しズルいかもしれませんが、スティーヴ・クローズの美しいロマンティック映画はコメディではありません。
実際の兄弟であるジェフ・ブリッジスとボー・ブリッジスが、長年のピアノデュオを継続する中での個人的な葛藤を描いています。
美しいミシェル・ファイファーが彼らの間に現れることで、ストーリーにさらなる深みが加わります。
以上の映画は、シアトルの過去と現在を感じさせる作品として、ロマンティックコメディのファンには特におすすめです。
画像の出所:seattlemet