スコットランドのオルタナティブ・ロックバンド、シンプル・マインズは、2018年以来シカゴに再来し、観客に向けた熱いパフォーマンスを披露しました。
6月の初日、ハンティントン・バンク・パビリオンの湖岸でのコンサートは、晴れた空と温かい風の中で、地元の音楽ファンにとって完璧な夏の到来を祝う場となりました。
今回のツアーは、彼らの1985年の名曲「Don’t You (Forget About Me)」が公開された映画『ブレックファスト・クラブ』、ライブエイドでのパフォーマンス、そしてアルバム『Once Upon a Time』のリリースの40周年を記念する内容です。
『Once Upon a Time』の収録曲「Alive and Kicking」が、彼らの現在のツアーのテーマを提供しています。
バンドの中心人物であるジム・カーとチャーリー・バーチルは、オープニング曲「Waterfront」で会場を盛り上げました。
これは1984年のアルバム『Sparkle in the Rain』からの曲で、彼らの故郷グラスゴーへのオマージュを表現しています。
キーボードのエリック・リュンググレンは、バーチルの力強いギターに合わせてスコットランドのバグパイプの音を奏で、「Let There Be Love」ではカーが観客と一体となりました。
65歳のカーは、楽しそうにステージの障害物に手をあげてファンと触れ合いながら、バンド特有の希望をもたらすアート・ロックを歌唱しました。
「Once Upon a Time」のタイトル曲では「希望よ永遠に」と歌い上げ、観客を感動させました。
1982年のアルバム『New Gold Dream (81/82/83/84)』からの「Promised You a Miracle」も披露され、エネルギッシュで年齢を感じさせない演奏が印象的でした。
ギタリストのバーチルは「Glittering Prize」のために巧みにベースラインを演奏し、1981年のインストゥルメンタル「Themes for Great Cities」での演奏は、U2が『The Unforgettable Fire』アルバムで借用したサウンドを魅せました。
その後、ドラマーのチェリース・オセイは華麗なドラムソロを披露し、カーが「これがシンプル・マインズの女の力だ」と言います。
カーは「All the Things She Said」の演奏でまさかのスタートミスを笑いに変え、「時には私たちも失敗する」と正直に告白しました。
「See the Lights」のメロディーは、サラ・ブラウンのゴスペル風のボーカルによって高められ、バーチルのギターソロも際立ちました。
最後に、「Don’t You (Forget About Me)」で観客が力強くコーラスを歌い上げ、カーが観客に感謝の意を示しました。
彼は「皆さんにお金を払わなければならない」と冗談を言い、観客の笑いを誘いました。
アンコールではブラウンが「Book of Brilliant Things」を歌い上げ、コンサートは「Sanctify Yourself」で締めくくられました。
その際、スライ&ザ・ファミリー・ストーンへの意識を反映したサウンドが響き渡り、同バンドのリーダー、スライ・ストーンが今月初めに亡くなったことへのトリビュートとして「Dance to the Music」が流されました。
シンプル・マインズは、アメリカでは彼らの人気がヨーロッパに比べて薄いものの、今回の「Alive and Kicking Tour」はアメリカでのつながりを強化するために設計されています。
『Direction of the Heart』やUKの#1シングル「Belfast Child」などの曲は省かれ、代わりに『Once Upon a Time』の深い内容に焦点を当てました。
バンドは現在20作目のアルバムを制作中で、新たな楽曲を通じて再びアメリカの観客に影響を与え続けることでしょう。
オープニングアクトとして、モダン・イングリッシュとソフト・セルも出演しており、彼らの古い名曲と新しい楽曲で観客を楽しませました。
モダン・イングリッシュは「I Melt with You」で観客を魅了し、ソフト・セルは「Tainted Love」で異彩を放ちました。
このように、シンプル・マインズのシカゴでのコンサートは、ファンにとって忘れられない体験となりました。
画像の出所:chicago