高市早苗政権が発足したことで、靖国神社への関心が再燃しています。この神社は、長年にわたって日本と中国、韓国との関係の緊張のきっかけとなってきました。
10月17日、高市氏は靖国神社の「秋季例大祭」の最中に儀礼的な供物を送ったものの、現地を訪れることはありませんでした。
これまで神社に対して敬意を表してきた高市氏ですが、党のリーダーとして出席を控えたことは、隣国との外交的緊張を避けるための意図が見られます。
その代わり、自由民主党(LDP)総務会長の有村治子氏が彼女の名代として訪問しました。
高市氏は、今月初めにLDPの党首に選出された際、「亡くなった方をどのように追悼し、平和を祈るかは、適切なタイミングで判断する」とコメントしました。
新内閣の大臣たちに対する注目も集まっています。新任の防衛大臣、林真須美氏は、初の記者会見で、「戦後の終戦の日には毎年敬意を表してきたということは真実」と述べました。
また、「農林水産大臣や環境大臣を務めていたときにも訪れていたが、今後は適切な判断をするつもりです」と明言しています。しかし、防衛大臣としての具体的な計画には言及しませんでした。
新たに内閣官房長官に就任した木原誠二氏も、これまで防衛大臣として神社に供物を捧げてきたものの、高市政権下での方針については未だ明らかにしていません。
一方で、60人以上の自民党、維新の会、国民民主党の議員たちが、今年の秋季例大祭に参拝しました。
新たに参議院に選出された中国出身の議員、石井献氏もその中に含まれています。
維新の会の共同代表、藤田文武氏は、10月5日のテレビ番組で、「この(靖国神社への訪問)は外交問題にしてはいけない」と発言しました。
「首相になろうと真剣に考える人は、毎朝神社に行くべきであり、私もそうしています」と述べました。
靖国神社は、東京の九段北に位置し、江戸時代末期から太平洋戦争にかけて戦死した246万人を祀っています。1869年の創立以来、国のために命を捧げた人々を追悼する場として機能してきました。
しかし、1978年に第二次世界大戦のA級戦犯14名が合祀されたことから、神社は政治的及び外交的な論争の場となりました。
この情報が翌年に公表されると、中韓両国は強く抗議し、「戦犯を称賛する」と非難し始めました。このため、日本の首相や閣僚の靖国神社訪問は、東アジアの国々との緊張を引き起こし続けています。
高市氏が首相としての任期中に靖国神社を訪れるかどうかは、依然として不透明です。
画像の出所:japan-forward