2025年9月20日土曜日、東京で開催された世界陸上競技選手権において、日本の藤井菜々子選手が女子20km競歩で自身の国記録を更新し、銅メダルを獲得しました。
そのタイムは1時間26分18秒で、これにより彼女は日本の女子選手として初めて世界選手権で競歩メダルを獲得した選手となりました。
金メダルはスペインのマリア・ペレス選手がシーズンベストの1時間25分54秒で獲得し、続いてメキシコのアレグナ・ゴンザレス選手が1時間26分06秒で銀メダルを獲得しました。
ペレス選手は翌日、9月14日に行われた35km競歩でも金メダルを獲得しており、今回の成功は2023年のブダペスト世界選手権で両競歩種目を制した実績を再現するものとなりました。
藤井選手は日本チームにとって、1週間ぶりのメダルをもたらしました。
世界選手権初日には、勝見隼人選手が男子35km競歩で3位に入賞し、日本の最初のメダルを獲得しています。
26歳の藤井選手は2019年のドーハ大会で世界選手権デビューし、7位入賞を果たしました。
3年後のオレゴン大会でも6位に入り、2023年にはハンガリーの首都で14位の結果でした。
今回のレースの中間点、藤井選手は5位に位置し、最初の10kmを43分38秒で通過しました。
レースの終盤に向かうにつれて、彼女はリーダーに近づき、15.5km地点では3位に浮上。
その位置を最後の4.5kmでも維持し、藤井選手は15秒の国記録を更新し史上初の銅メダルを獲得しました。
レース後、藤井選手は「この瞬間を長い間待っていたが、ついに実現した」と語り、「自国で銅メダルを獲得できるのは特別なことであり、光栄です」と述べました。
続けて、「国記録を更新するために一生懸命努力してきました」と彼女は説明しました。
「私は金メダルを狙い、イメージ通りのレースができたことに大満足です」と藤井選手は京都新聞に語りました。
「この大会で自己ベストが出せるとは思ってもみなかったので、本当に嬉しいです。私は大きな一歩を踏み出した感覚です」とも付け加えました。
ペレス選手は気温23℃の中、レースが始まった7:30から9:12までに気温が25℃まで上昇しましたが、冷たい天候は藤井選手にとって好材料だったと彼女自身が語りました。
ペレス選手は15km地点から独走し、ゴールまでそのリードを守りました。
レース後、ペレス選手は自身のキャリアを振り返り、「私はこれまでで五回の世界選手権に出場し、これが四つ目のメダルです」と喜びを語りました。
「私は今日、女性スポーツの歴史を作るためにここに来たわけではなく、自己改善を目指していた」とも付け加えました。
ペレス選手は「ペースの変化にうまく対応できた。限界を知りながらレースに挑み、それをうまくやり遂げた」と述べ、レース終盤に余裕も持って自分を祝うことができたと語りました。
また、ペレス選手は2021年の東京オリンピックで20km競歩で4位に終わったことに「ほろ苦い思い」を抱いていたと振り返りながら、今回は幸せな気持ちで日本を後にすると語りました。
日本チームにとっては、岡田久美子選手と柳井彩音選手も競技に出場し、それぞれ18位、37位となりました。
男子20kmではブラジルのカイオ・ボンフィム選手が1時間18分35秒で優勝し、初の世界タイトルを獲得しました。
この競技では中国のワン・ジャオジャオ選手が2位、スペインのポール・マグラス選手が3位に入賞しました。
ボンフィム選手は、2024年パリオリンピックでの銀メダル取得からの新たな成功を収め、7日前には35km競歩でも銀メダルを獲得していました。
日本チームでは、吉川健人選手が7位(1:19:46)、丸尾智選手が9位(1:20:09)に入賞し、トップファイニッシャーとなりました。
ボンフィム選手は勝利の喜びを語りつつ、レース中に結婚指輪を失くしたエピソードも明かしました。「3キロ地点で結婚指輪を落としましたが、妻は大丈夫だと思います、今日は勝ったので」と述べ、息子への思いも語りました。
「私の成功が息子のためになると伝え、努力が彼にとって利益あるものであったと感じています」と語りました。
日本記録保持者の山西俊和選手はレース終盤に2分の時間罰を受け、メダル争いから外れ28位(1:22:39)に終わりました。
彼はレースの大半をリードしましたが、結果に悔しさを滲ませています。
画像の出所:japan-forward