Fri. Aug 15th, 2025

2000年に初めてセネガルを訪れた私は、アフリカの魅力に圧倒されました。

若者たちの活力や大陸の広大な可能性を目の当たりにし、アフリカには明るい未来があると確信しました。

今、その確信が現実となりつつあります。

2025年は、アフリカにとって特別な年となるでしょう。

その象徴として、アフリカに焦点を当てた二つの主要な国際フォーラムが控えています。

日本では、8月20日から22日に横浜で第9回東京国際会議アフリカ開発会議(TICAD 9)が開催され、南アフリカがG20の議長国としての役割を果たします。

TICADは1993年に始まり、アフリカ開発に特化した画期的な会議として過去30年間にわたり開催されてきました。

その特徴は「アフリカの所有」と「国際的なパートナーシップ」という独自の強調点にあります。

さらに、国際機関、他国、企業、学術界、NGOなど様々な利害関係者と対話を重視する包摂性がTICADの強みを引き立てています。

この哲学を受け入れ、日本はアフリカの確固たるパートナーであり続けます。

TICAD 9は「アフリカと共に革新的な解決策を共創する」というテーマの下で開催されます。

日本は、最先端の技術や専門知識を活用しながら、アフリカが直面する課題に対する革新的な解決策を探求していく予定です。

アフリカの地元の解決策と日本の提供する解決策を組み合わせることは、両者にとって相互に利益となるでしょう。

アフリカは豊富な資源、活気ある若者の人口、そして驚異的な革新の可能性を持っています。

しかし同時に、貧困、紛争、失業、感染症、気候変動といった大きな課題にも直面しています。

TICAD 9は、これらの課題に正面から向き合うために、以下の三つの主要なアプローチに焦点を当てます。

1. プライベートセクターのリーダーシップによる持続可能な経済成長の推進:

日本は、プライベートセクターの投資を促進することでアフリカの経済変革を加速させます。

投資環境の改善やAI、デジタル化、グリーントランスフォーメーション、衛星データの活用といった最新技術を活用します。

これによって新たな経済機会を創出し、その影響を高めていくことを目指します。

2. 若者と女性のエンパワーメント:

アフリカの未来は、若者と女性の手にかかっています。

日本は、高成長分野におけるスキル開発を目指した包括的な人材育成プログラムを通じて、若者と女性のエンパワーメントに取り組みます。

彼らの潜在能力を育むことで、持続可能な社会を築くことができるでしょう。

3. 地域統合と接続性の強化:

地域統合はアフリカの繁栄に欠かせません。

日本はアフリカ大陸自由貿易地域(AfCFTA)の実施を強く支援し、越境貿易や投資を促進し、バリューチェーンを構築します。

TICAD VIで発表された自由で開かれたインド太平洋の理念に基づき、日本はアフリカの接続性、強靭な制度、人材開発を引き続き強化していきます。

持続可能な開発と包括的な社会を実現するには、平和と安定の推進が重要です。

日本はアフリカ諸国との連携を深め、この地域自身のイニシアチブを強力に支援していきます。

結論として、TICAD 9は単なる会議以上のものであり、より深いパートナーシップの構築、革新的な解決策の創出、アフリカと世界の繁栄で持続可能な未来を共有するビジョンの形成のための活気あるプラットフォームです。

さらに、日本とアフリカのパートナーシップの重要性は、アフリカにとどまらず、国際社会全体の平和と繁栄を保障する責任のあるグローバルガバナンスを強化します。

画像の出所:african