2024年7月31日、中国・江苏省の蘇州で、子供と一緒に歩いていた日本人女性が不明な人物に襲われ、負傷する事件が発生した。
加害者はまだ逮捕されておらず、女性が国籍を理由に狙われたのかどうかは不明である。
同様の事件は2024年6月にも蘇州で発生しており、日本人の母親と子供が中国人男性に刃物で攻撃され、負傷する事態となった。
今回の事件は地下鉄の駅内で発生し、加害者は岩のようなもので女性を襲い、女性はけがを負ったが、命に別状はないという。
一緒にいた子供は無事だったと報告されている。
在中日本大使館は8月1日に、在留邦人に対し、「外出時には周囲に対して高い警戒を持ち、不審者に注意するように」と警告するメールを送信した。
日本政府は今回の事件について、中国当局に対し、加害者を早急に逮捕し、厳罰を課すよう要請した。また、同様の攻撃を未然に防ぎ、日本国民の安全を確保する必要性を強調した。
中国は2025年を「中国人民の抗日戦争勝利80周年」として定めており、2024年7月25日に南京事件を題材にした映画「権力の背信」が公開された。これに伴い、日本大使館は反日感情の高まりの可能性を警告している。
過去の事件に目を向けると、2024年6月24日、蘇州では日本人女性と幼児が中国人男性に刃物で襲われたケースがあった。この際、少年の日本人幼稚園バスを待っていたところを襲われた。
また、2024年9月には、中国・深圳で日本人の小学生の男児が刺殺される事件も発生している。
昨今の事件を受けて、日本商工会議所は8月1日に声明を出し、「このような事件が再び発生したことは極めて遺憾である」と表明した。
組織は、今回の事態を「最重要事項」として捉え、日本企業が中国で活動する上で、従業員やその家族の安全確保が事業の根本的な要素であると強調した。
加えて、日本と中国の両政府に対し、事件の詳細や背景、動機を速やかに開示し、日本国民を保護するための適切な措置を講じるよう求めた。
蘇州は、江苏省の南部に位置する商業・工業ハブであり、多くの日本企業が進出している。この地域には、2024年10月時点で4,919人の日本国民が居住しており、前年から7.4%減少している。
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