アイルランドと日本の文化的パートナーシップを祝うアート展覧会「RINN/輪」が、キュレーターのジョセフ・ウォルシュと青山和恵によって企画されました。
この展覧会は、ハンドメイドの伝統を強調し、私たちがますますデジタル化が進む世界の中で、手作りのアイテムに惹かれる理由を探ります。
アーティザンが作り出す彫刻、セラドン釉薬の陶器、テキスタイル、籐細工などを展示し、アイルランドと日本のアーティストおよび建築家たちの共通の絆である手作業を通じた芸術的コラボレーションを探求します。
この展覧会は、2023年4月に東京で初めて開催され、その後、2023年7月26日にアイルランドのコークに移動します。その後、2025年11月までユニバーシティ・カレッジ・コークのグルックスマンギャラリーで展示される予定です。
「RINN」という名前には両国に共通する予想外の意味があります。日本語では「環」を意味し、ゲール語では「場所」や「点」を意味します。キュレーターでありアーティストのジョセフ・ウォルシュは、コークの海岸にある自身のデザインスタジオを持っており、彼の芸術的実践にとって、「RINN」は場所や現在の瞬間の重要性といったテーマが共鳴します。
「時間や空間における循環の素晴らしいつながりが、アーティストたちの作品の中で繰り返し現れています」とウォルシュは述べています。
人と人とのつながりや知識の共有の概念は、ウォルシュ自身の芸術家およびキュレーターとしての活動に深く響いています。
「すべてがほぼ同じになってしまった現代において、そのつながりが重要になってくると思います」とウォルシュは語ります。「人々は、場所や実践とのつながり、日常生活や仕事の中にそのつながりを見出すことに関心を持っているのです。」
「RINN」の共同概念は、2017年に始まった非営利の文化プログラム「Making In」から部分的に生まれました。このプログラムは、アートコミュニティを結びつけ、インスピレーションを共有し、議論し、学ぶことを目的としています。
ウォルシュは自身のスタジオで毎年開催されるセミナーを主催しており、さまざまなアーティストや視点を紹介しています。
ウォルシュと日本に拠点を置く青山は、2012年からさまざまなアートプロジェクトで協力しており、「RINN」展では、彼らの豊富な経験が自然に進化しました。
「興味深いのは、RINNが単なる物や材料の対話ではなく、展覧会に参加する人々の間の現代的な会話でもあるという点です。」とウォルシュは言います。
「RINN」は特定のデザイン、アート、またはそのいずれかのニッチに焦点を当ててはいません。 私はこの展覧会を非常に抽象的に保ちたかったのです。 製作の行為そのもの、職人の手や心にある無形の文化知識に焦点を当てたかったのです。」とウォルシュは強調します。
アーティストがそのアイデアに対して持つコミットメントは、非常に力強いものです。
画像の出所:coolhunting