1990年代、特に任天堂のゲームが多くの地域で比較的アプローチが難しかった時代、いくつものゲームが日本でのみリリースされ、その中には現在も多くのファンから愛され続ける隠れた名作が存在しました。
これらのゲームは、地域ごとの市場の需要や会社の戦略による様々な理由で、他の地域にリリースされることがありませんでした。
最近、オンラインストアやインターネットの発展により、ゲームのグローバルなリリースが容易になってきましたが、昔はそれとは大きく異なる状況でした。
以下に、日本限定で発売された任天堂コンソール用のゲームを紹介します。
1. **ウミハラ カワセ (1994)**
このゲームは、ユニークなグラップリングフックメカニクスを持つ2Dプラットフォーマーとして知られています。
プレイヤーは、主人公のカワセ ウミハラを操作して49のレベルをクリアしていきます。
プラットフォーミングの基本的な概念を踏襲しつつ、ウミハラが釣り糸を使って障害物を回避するという新しい要素を取り入れました。
残念ながら、スーパーファミコン版は広く知られることなく、日本専売のままとなりました。
2. **トルネコの大冒険 (1993)**
こちらは「ドラゴンクエスト」の初のスピンオフ作品であり、ミステリーダンジョンシリーズの始まりを示すゲームです。
この作品は、リアルタイムバトルを採用し、ターン制のドラゴンクエストシリーズとは異なるスタイルで進行します。
ストーリーは、ドラゴンクエスト4の商人トルネコが夢の店を持つために冒険するというもので、道中でアイテムを集めていくシンプルながら魅力的な内容となっています。
北米版が開発された経緯はありましたが、リリースには至らず、日本にのみ留まりました。
3. **ドラゴンクエストモンスターズ:キャラバンハート (2003)**
こちらは、ドラゴンクエストのモンスターズサブシリーズの第3作目でありながら、日本国外では唯一リリースされなかった作品です。
物語は、ドラゴンクエスト7の主人公キーファがトルランドという異世界でキャラバン隊を救うことから始まります。
ターン制バトルでモンスターを仲間にしながら、冒険を進めていくゲームプレイは、DQファンにはなじみ深いものでした。
多くの成功を収めたにもかかわらず、公式な外部リリースは叶いませんでした。
4. **ラグナロクの宝 (1996)**
スクウェア制作のこのJRPGは、スーパーファミコン向けの最後の作品の一つとなり、複数の異なるキャラクターの物語を描く独特な仕組みを持っています。
プレイヤーは、神々に立ち向かうために異なるシナリオを進み、魔法のシステムは最大6つのカタカナを入力してオリジナルの呪文を作成できるという革新性があります。
しかし、新たなスペル名の翻訳作業とコードの大幅な修正が必要となるため、海外リリースは実現しませんでした。
5. **バハムートラグーン (1996)**
こちらもスクウェアの素晴らしいJRPGで、ドラゴンスクワッドの兵士ビュウを操り、グランベロス帝国からの侵略を防ぐために戦います。
ゲームプレイは、グリッドベースの戦略とターン制のバトルを組み合わせたスタイルです。
ファイナルファンタジーシリーズに関与したスタッフもおり、デザインは高品質でしたが、他地域での人気は限られていました。
日本のファンには評価されていますが、他の地域へは未リリースとなっています。
6. **MOTHER 3 (2006)**
このゲームは、MOTHERシリーズの完結編であり、異世界を舞台にした独自のテーマとセリフの魅力が際立っています。
主人公ルーカスは心理的に深い冒険を繰り広げ、侵略者のピグマスク軍に立ち向かいます。
この作品は高い評価を受けているにもかかわらず、エース作の「エースボンバード」での受け入れ不足から国際的なリリースは行われていません。
これらの作品は、日本独占のままとなり、ゲーム文化の中でそれぞれのファンから強く支持されています。
今後のゲーム業界におけるグローバル化の波の中で、このような名作がいずれ発表されることを期待したいところです。
画像の出所:gamerant