2026年度予算案が発表され、公立図書館(CPL)は今年も大幅な職員削減を提案している。
昨年度は50名の職員が削減されたが、今年度もさらに69名(-6.3%)が削減されることが見込まれている。
ここ2年間で、CPLの職員数は2023年および2024年の最高の1152名から、合計で10.3%減少することになる。
新たに提案された2026年度予算では、様々なタイトルの司書(Librarian)職が26名削減される。
また、図書館ページ(Library Page)が15名、図書館アソシエイト(Library Associate)が9名、ヘッド図書館クラーク(Head Library Clerk)が8名削減される予定だ。
これらの職種は、昨年度の予算でも削減があった職種である。
一方で、リーダーシップポジションは複雑な再編成が行われ、新たにアシスタント図書館長(Assistant Library Director)として9名、ライブラリディレクター(Library Director)として6名が追加され、図書館部門のチーフ(Library Division Chief)、地区長(District Chief)、地域図書館長(Regional Library Director)、中央図書館長(Central Library Director)としての職が15名削減された。
財政面では、CPLの書籍や資料に対する予算が今年の提案で半減し、1000万ドルから500万ドルに削減された。
最も最近の実績データでは、CPLは予算された1000万ドルをほぼ正確に使い切り、99.2%を支出したことが示されている。
また、CPLの給与と賃金に対する予算は250万ドル追加され、3.2%の増加となったのが唯一の予算増加となっている。
歴史的な背景として、2012年にラーム・エマニュエル市長が初の予算で公立図書館の職員を大幅に削減したことが挙げられる。
それ以降、図書館の予算と人員は徐々に増加していたが、ロリ・ライトフット市長のもとでは新たに多くの職が追加された。
2011年から2025年の間でCPLの総支出は、インフレ調整後に年平均1.4%の増加が見られているが、同期間の市全体の平均は8.3%(インフレ調整後4.4%)であった。
過去3年度のデータでは、CPLは地域資金予算の91.7%を支出したのに対し、市全体の平均は86.4%であった。
これらのデータの中でも、CPLは非常に予算精度の高い部署の一つである。
職員数については、2011年から2025年の間でCPLの予算化された人員は年平均-0.2%の減少を示しており、これは市全体の平均-0.1%に近い数値である。
近年、特に急激な減少が見られ、2025年の予算で50名、さらに2026年の提案で69名の職員が削減されることが確定している。
2025年2月から9月にかけて、CPLのフルタイム職員の平均 Vacancy Rate(空きポジション率)は8.3%であったが、市全体の平均は11.2%であった。
持続的な空きポジションは52職であり、これらは8ヶ月間全くの空席であった。
財政の内訳として、今年の予算提案の80.9%は地域資金から賄われており、昨年度の72.7%から増加している。
公立図書館は、独自の財源である図書館基金を基に、州の助成金や新たに加わった200万ドルの連邦助成金を活用している。
図書館基金は主に図書館の財産税収で賄われており、申込書にはこれを「債務の収益」や「シリーズB債務」と表記している。
近年、TIF(Tax Increment Financing)余剰が図書館基金の収入に占める割合を増加させており、今年の提案では13.6%に達している。
人件費がCPLの予算の大半を占め、給与や賃金が最も大きな支出項目である。
また、昨年度からの大幅削減にもかかわらず、「準備金」問題の範囲である助成金が今年の予算でCPLの二番目に大きな支出として残っている。
書籍や資料への支出は、2026年度予算案においても三番目の大きな支出項目として残っている。
2024年度の最新の完全な予算年では、CPLは地域資金予算の94.8%を消費しており、書籍や資料の予算は99%を超えて支出されていたことが示される。
今年の提案では、CPLの書籍と資料への予算が半減しており、500万ドルに減少している。
このような状況の中、CPLの運営は今後も厳しい状況を強いられることが窺える。
画像の出所:bettergov