京都大学の藤井聡教授の研究室は、9月24日から26日にかけてオンラインで調査を実施した。この調査では、2019年以降に全国選挙で自民党を支持したことがある2,000人の現在または元の支持者を対象とした。
その結果、半数が最近の参議院選挙で他党に投票したことがわかり、その理由として最も多かったのは「自民党は普通の人々を大切にしない」というものだった。
10月4日の党首選を見据え、研究チームは高市早苗氏の下での党の支持が回復する可能性が高いと予測している。しかし、小泉進次郎氏や林芳正氏が党首となった場合、調査結果を基にすると、支持の低下は加速すると見込まれている。
2025年7月の参議院選挙の全国比例投票においては、現在または元自民党支持者の50.2%が自民党に投票し、49.8%が他の政党を選んだ。主な支持先は次の通りである。
– 国民民主党:11.2%
– 参政党:9.6%
– 立憲民主党:6.2%
– その他の政党:5.3%
– 日本保守党:5.1%
– 維新の会:4.3%
自民党支持者が離れた理由について、過去6年間に自民党に一度でも投票した915人の回答を調査した。多回答形式で、最も多かった理由は「自民党は普通の人々を大切にしない」で50.0%を占めた。
他に、自民党を支持しなかった理由として挙げられたのは、石破茂氏が党の党首となったこと(34.6%)、繰り返される増税(33.9%)、親中派の印象(30.3%)などであった。岸田文雄氏の政権期間も上位10位に入っていた(20.1%)。
調査は915人の中から518人に焦点を当てた。彼らは過去6年間に自民党に投票したが、今回の参議院選では国民民主党、参政党、または日本保守党を選んだ。
彼らに「次回の全国選挙で自民党に投票するためには、どの5人の候補者が党首となる必要があるか?」と尋ねたところ、次のような結果が得られた。
この回答をもとに、研究室は次のような投票率を推定した:高市63%、小泉26%、林20%、小林31%、茂木21%である。
この分析を受けて、研究グループは、高市早苗氏の指導の下では自民党が現支持者を維持し、元支持者を取り戻す道を辿る可能性が高いと結論づけている。逆に、小泉進次郎氏や林芳正氏の下では、失われた支持は戻らず、自民党からの離反が加速するだろう。
調査の方法論について産業新聞にインタビューで藤井教授は、大学研究に求められる厳密さを持って実施されたと述べており、その信頼性が高いと付け加えた。
藤井教授は、自民党支持者は拡張的な財政政策や保守的な立場を支持しており、これらは高市氏に関連付けられる。一方、小泉氏に関連付けられる緊縮財政やあまり保守的でない立場は不人気であると指摘する。「その傾向は明白であり、党首リーダーシップの決定後の党運営についての予測が覆ることは考えにくい」と論じた。
画像の出所:japan-forward