人類は他の惑星や世界の存在を知って以来、そこに生命が存在するのか、もし存在するならその生命がどのようなものなのかを考えてきました。
火星は、その薄い大気、季節的なメタンの排出、かつて豊富だった液体水の証拠を持つため、かつて生命があふれていた可能性がある魅力的な候補です。
2025年9月に発表された新たな研究によれば、火星で有機物が発見されたとのことです。
これは確かに興味深い発見ですが、「有機物」が生命そのものを意味するわけではありません。
古代の干上がった河床の岩石をサンプリングしていたNASAのパーシビアランスローバーは、驚くべき発見をしました。
ある異常な岩石が有機的な炭素含有鉱物を含んでいることが判明しました。
反応フロントは鉄、リン、硫黄化合物に富んでいました。
この有機炭素は、堆積後の還元/酸化(レドックス)反応に関与しているに違いありません。
多数の専門家がこれを潜在的なバイオシグネチャと呼び、火星の生命について驚くべき主張をしています。
しかし、「有機物」の発見は、どこであっても生命についてほとんど何も示していません。
日常的な言葉で「有機」は生命と同義語であり、生物的プロセスによって作られたことを示唆しています。
しかし科学の文脈では、「有機的」分子とはほぼすべての他の原子と結合した炭素原子を指します。
「有機分子」にはメタン、青酸、ベンゼン、アルコールが含まれます。
炭素は宇宙で4番目に豊富な元素であり、水素、ヘリウム、酸素に次ぎます。
256種類のユニークな有機化合物が星間塵雲で発見されています。
アルコール、酸、アルデヒド、アミン、炭化水素は星形成領域に豊富に存在しています。
青酸やエチルフォルメートは銀河中心にも存在します。
小惑星のような密度の高い固体天体には非常に複雑な有機物が含まれています。
実際、パーシビアランス以前のキュリオシティも火星で有機物を発見しています。
これまでに発見された火星のすべての鉱物は、生命の関与なしに生じた可能性があります。
私たちは生命検出の信頼度(CoLD)スケールでレベル1を達成したに過ぎません。
研究リードのジョエル・フロウウィッツ氏も、早急な過剰反応に対して警告を発しています。
画像の出所:bigthink