日本の菅義偉首相の後任を選ぶ自民党の総裁選挙が月曜日に正式に始まり、国民の支持を取り戻す手段として政治的な安定を求める声が高まっている。
今回は、10月初旬に行われる予測困難な投票に向けて5人の候補者が、自民党のトップ職を争っている。彼らの選挙スローガンは「変革、自民党」となっている。
新しい党のリーダーは、過去1年間の深刻な選挙での敗北を受けて、急騰する物価問題に迅速に対処しなければ、自民党とその連立パートナーの公明党が国会の両院で過半数を欠いた状況から支持を取り戻すことは難しい。
新しいリーダーは依然として首相になる可能性が高いが、自民党は日本一の政党であり、野党も非常に分裂しているため、連立を形成するのは困難である。
新党首の当選者は、首相に選出されるために、数名の野党議員からの票を必要とし、これにより政権を維持できる。
投票は、295人の自民党議員と約100万人の党員で構成され、一般の有権者には開放されていない。このため、実際には日本の有権者数の1%にも満たない。
候補者の中で過半数の票を獲得した者が党首に選出され、もし過半数が得られない場合は、最初の投票の上位2名による決選投票が行われる。
候補者として名乗りを上げた5人は、すべて現職または元閣僚であり、野党との協力意欲を強調する中道保守を自任している。月曜日の共同開会イベントでは、候補者たちが主に経済や移民に関する厳格な政策の必要性について議論した。
農林水産大臣の小泉進次郎と元経済安全保障担当大臣の高市早苗が主な候補として挙げられている。
以下に候補者の概要を示す。
小泉進次郎(44歳):
人気のあった元首相の小泉純一郎の息子であり、昨年の選挙で菅義偉に挑戦した。農水大臣として、米の非常用備蓄を解放し、価格の安定化を図った。就任した際には、国民の声に耳を傾け、経済問題や外国人口の増加、安全保障についての懸念に応える事を誓った。
高市早苗(64歳):
元首相の安倍晋三の弟子で、昨年の決選投票で菅に敗れた。歴史の改訂を推進する保守派で、経済成長や公的支出の増加、強い軍事力を支持。家庭の価値観を重視し、女性天皇には反対の立場をとる。
林義正(64歳):
菅政権の官房長官であり、様々な重要な閣僚ポストを歴任してきた。安定した賃金の増加や強い経済、防衛を約束し、ハーバード大学を卒業した。
茂木敏充(69歳):
ハーバード卒で、重要なポストでの経験が豊富。貿易問題でも強硬に取り組んだ実績があり、トランプ大統領との関係強化を重視。
小林隆之(50歳):
かつての経済安全保障担当大臣で、成長と国防、国家の結束を掲げる。高市と同様の超保守的な立場をとり、重工業の外国人労働者に厳しい制限を課すことを公約。
高市が当選すれば、日本初の女性首相となるが、彼女の歴史認識に基づく姿勢が政治的な進展を後退させる懸念もある。
日本は国際的なジェンダー平等の評価が低く、特に女性の政治参加においてその傾向が顕著である。
高市は政策演説で、中国との良好な関係を希望するとしつつ、経済にまつわる批判的なコメントを強調している。
政治的安定に向けて、野党との協力が不可欠な状況だ。特に安全保障問題を重視する野党との連携が模索されている。
新しい党首と首相候補者は、いずれかもしくは両方の中道右派野党群との協力を必要とし、予算案に協力している自民党の進革党や国民民主党との協力の可能性も期待されている。
小泉は進革党の党首である吉村洋文大阪府知事を訪問し、関係強化を図ったことが報じられている。
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