デカターのオークハースト地区にあるモジョピザは、アメリカ合衆国税関・国境警備局(CBP)の採用キャンペーンが掲載されたピザボックスが配達され、店の従業員たちが困惑している。
従業員のダマス(52歳)は、次の日に届いたピザボックスに目を通し、その中にCBPが「キャリアが提供する」と謳った大きなカラー広告があることに驚いた。
その広告は、3万ドルの採用インセンティブを提供するというもので、CBPは新しい従業員を採用するための大規模なキャンペーンの一環としてこの取り組みを行っているとされている。
そこでCBPの広報担当者は、このキャンペーンがアトランタで開催される米国の未来の熟練労働力イベントに合わせたものであると述べ、17,500人の「キャリアに備えたリーダー」が参加することを指摘した。
ピザボックス広告は、ビッグイベントの広告として空港でも展開されている。広告を担当したマルコムグループの広報責任者レーズ・コドリック氏は、CBPのために優れた候補者を見つける手伝いができることを誇りに思っていると話す。
しかし、モジョピザの従業員たちは、この募集活動に共感していない。ダマス氏は、「私たちが働いているレストランでこれは望ましくない。ここはアトランタで最もリベラルな街の一つだから、こんなものを外に出したくない。これはプロパガンダだ。」と述べている。
このキャンペーンの数週間前には、アメリカ合衆国下院がCBPの新しい従業員を採用するために62億ドルを獲得する調整法案を通過させている。この法案は、労働力不足を解消することと厳格な移民政策を支えることを目指している。
米国政府 Accountability Officeの2024年の報告によると、CBPは近年、目標の採用数を満たすことができていないという。
2018年度から2024年度にかけて、CBPの応募者のうち、実際に採用プロセスを完了したのはわずか2.5%であるとされている。
モジョピザの従業員、ジャスティン・カマー氏(39歳)は、配達から帰る途中にこのピザボックスを目にし、同僚たちの困惑した反応に驚いた。
彼は、「バックドアを通り抜けたら、みんながパニックになっていた」と言った。
ピザボックスには、キャンペーンについての手紙が添えられていた。カマー氏は、記載されていた電話番号に連絡を取ることに決めた。
電話に出た女性は、「ピザボックスを使うつもりですか?回収に行けますよ」と言ったという。カマー氏は、「使うつもりなら、たき火で使いますよ」と応じた。
結果、従業員たちは、他のボックスのほとんどを近くの家で燃やすことに決めた。
この国境警備員募集キャンペーンの広がりは不明であるが、EMGのキャンペーンは過去20年で50,000の飲食店やピザ屋に到達しているとされている。
EMGのCEOドン・ウィンター氏は、ピザボックス広告が効果的なマーケティング手法であると強調した。
「人々は何百万もの広告に囲まれ、スクロールする中で、このピザボックスが家庭に直接届きます。これは非常に大きな商品です。」と述べている。
カマー氏は、自分のレストランがターゲットにされた理由を疑問視している。
「ここはフランチャイズをしない一軒家の小さなピザ店だ。」と彼はタバコに火をつけながら言った。
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