画像の出所:https://www.eurasiantimes.com/boeing-f-47-japan-export/
アメリカのトランプ大統領が、ボーイングの第六世代ステルス戦闘機F-47を日本に提案したとの報道がある。
もし真実であれば、これはアメリカ空軍の次世代空中支配(NGAD)戦闘機を他国に売る初の具体的な提案となる。
特に、これはアメリカが日本のグローバル・コンバット空軍プログラム(GCAP)への参加を不満に感じているとの報道がある中でのことだ。
別の情報源によると、5月30日には、日本がGCAPが2035年の導入目標を達成できるかどうか疑念を抱いているとの報道があった。
これにより、東京は他の戦闘機で空中防衛の隙間を埋める必要が生じる可能性がある。
F-35をさらに購入したり、既存のF-15艦隊をアップグレードしたりすることが二つの選択肢とされている。
もしアメリカが日本にF-47を提供すれば、東京は最新の第六世代戦闘機を艦隊に加えることを検討するかもしれない。
インド太平洋地域の安全保障脅威は急速に進化しており、中国が独自の第六世代戦闘機J-36やJ-50を試験している。
F-47は、GCAPの野心的なタイムラインが2035年を超えて推移している最中、日本に空中抑止力を提供する可能性がある。
F-47の日本への提案
トランプ氏は、最近の電話会議で日本の岸田文雄首相にF-47を提案したと、朝日新聞が報じている。
岸田内閣の関係者によると、この電話会議は5月23日に行われ、トランプ大統領の要請により組織された。
会議の中でトランプ氏はF-47について言及した。
トランプ氏は、米日軍事同盟について語り、F-47、F-22ラプター、およびF-35戦闘機の改良版について触れた。
トランプ氏は、「アメリカには素晴らしい戦闘機がある。見てみたくないか?」と岸田氏に聞いたという。
また、トランプ氏は「日本のために最高のものを手に入れる」と付け加えたとされている。
トランプ氏は3月にNGAD戦闘機の契約をボーイングに与える際、次世代戦闘機の輸出版についても言及していた。
F-47の発表時、トランプ氏は「米国の同盟国が輸出版を取得するために『常に電話してくる』」と述べていた。
「特定の同盟国に販売するつもりだ。場合によっては10%ほど抑えたバージョンも考える。将来的に彼らが我々の同盟国でなくなる可能性もあるからな。」
専門家は、アメリカがF-35の戦略をF-47にも採用するだろうと考えている。
F-35は20カ国に販売され、ユニットコストが大幅に削減された。
同様に、F-47を輸出すれば、製造ユニットが増え、ユニット単価が下がるだろう。
トランプ氏の日本へのF-47提案は、アメリカが日本のGCAPプログラムへの参加に不満を抱いている報道の数日後に行われた。
アメリカは日本のGCAP参加について不満を抱く
今週の初め、Infodefensaは、アメリカとイスラエル政府が日本のGCAP開発プログラムへの参加を不満に感じていると報じた。
「ワシントンは、日本がGCAPへの参加によって得られる自主性の程度について懸念を示し、外交的および経済的手段を通じて、場合によっては安全保障の協力に関する脅しをかけていると考えられている。」と報じている。
トランプ政権は、第二次世界大戦以降、日本がアメリカの戦闘機しか購入しておらず、重要な顧客であることを理解している。
日本はアメリカのF-35の最大のフリートを世界中で保持している。
東京は147機のF-35を発注しており、その中には105機のF-35A通常離着陸型と42機のF-35B短距離離陸と垂直着陸型が含まれている。
さらに東京は、三菱重工業によってライセンス生産されたアメリカのF-15イーグルをベースにした約155機のF-15JおよびF-15DJを運用している。
これらのアメリカ設計の戦闘機は、日本の航空自衛隊(JASDF)戦闘機艦隊の主力を形成している。
また、三菱F-2(アメリカのF-16をベースにしているが大幅に改良された)などの航空機も運用されている。
しかし最近、日本はこの依存を減らそうとし、老朽化したF-2戦闘機を置き換える自国製のF-X戦闘機の開発を決定した。
2022年11月には、日本はイギリスとイタリアとともにGCAPイニシアティブに参加し、F-Xとテンペストプログラムを統合した。
アメリカは、日本における戦闘機市場を失うことを懸念しているのは無理もない。
GCAPの進捗の遅れ
一方、日本自身はGCAPプログラムに対して不満を抱いている。
東京は改めてGCAPの進捗が遅いことに不満を示しているという。
今週初め、ロイターは、日本がこのプログラムが2035年の期限に間に合うかどうか懐疑的になっていると報じた。
「2022年に設立された共同グローバル・コンバット空軍プログラム(GCAP)は、英国とイタリアの緊急さの欠如によって遅れを取っており、展開が2040年を超える可能性がある。」と、ある情報筋が述べている。
三カ国間の相互作用にも疑問が呈されている。
先月、イタリアの防衛大臣グイド・クロセットは、GCAPに関する強い懸念を表明した。
ロイターとのインタビューで、クロセット大臣は、英国が重要な技術を保持していると非難し、これはプログラムの成功に必要不可欠な協力の精神を損なうと述べた。
「いくつかの利己主義の壁を打破する必要がある。イタリアは完全にそれを打破した。日本もほぼ完全に。しかし、英国はそうすることに対して非常に消極的であることは誤りだ。」と彼は付け加えた。
クロセットは、英国の特定の技術を共有することに対する消極的な姿勢が、パートナー国間の戦略的平等を損なうと指摘した。
「もはや一等と二等を分ける人は存在しない。イタリアは完全にこれまでの障害を取り除き、日本もほぼそれを達成した。英国だけが躊躇している。」
F-47の展開は、GCAPのような他の西側の第六世代戦闘機プログラムを実質的に打ち切る可能性があると、いくつかの専門家がすでに指摘している。
トランプ氏の日本へのF-47提案、アメリカの日本のGCAP参加に対する不満、そして東京のGCAPの遅い進行に対する不満が重なり、日本がF-47の提案を真剣に検討し、初めてF-47を購入する国になる可能性が高まっている。