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画像の出所:https://english.kyodonews.net/news/2025/05/2273370ce1bc-china-russia-leaders-statement-avoided-wording-that-could-irk-japan.html

2025年5月25日、共同通信 – 今月初めに発表された中国の習近平国家主席とロシアのウラジーミル・プーチン大統領による共同声明は、日本を刺激する可能性のある文言を避ける形に修正されたことが、外交筋の情報として明らかになった。

中国側がこのような修正を求めたことは、日本との関係を安定させたいという同国の指導部の意図を示唆している。これは、北京とワシントンの間の対立が激化する中での動きと見られる。

両国の首脳が5月8日にモスクワで行った首脳会談で承認された文書では、中国とロシアが「軍事間の相互信頼と協力をさらに深め、共同演習の規模と範囲を拡大し、定期的な海空パトロールを実施する」ことを誓約している。

情報筋によると、元々の共同声明の草案には、両国が「北東アジアの安全維持にコミットする」という文言が含まれていたが、これは日本周辺での軍事活動の増加を示唆する可能性があったため、削除されたという。

日本は、二国間の合同軍事演習に対して繰り返し懸念を示しており、特にその領域近くでの爆撃機の共同飛行や艦船の航行について警戒を強めている。

また、深めていく中国とロシアの戦略的パートナーシップに関する草案では、モスクワが日本が主張する領土にある特別経済区への中国企業の投資を歓迎する旨の表現や、北京がその可能性を慎重に検討することを伝える意図もあったが、最終的にはその文言も削除された。

この領土問題は、長年にわたり東京とモスクワの間の摩擦の源であり、第二次世界大戦後の平和条約締結を妨げる要因となっている。

文書の草案作成は昨年末から本格化し、中国の最高外交官である王毅がそのプロセスを主導してきたとされ、何度も修正が行われたとのことだ。

習近平氏は今月初めにモスクワを訪れ、プーチン氏との首脳会談およびロシアが「勝利の日」として祝う第二次世界大戦の終結80周年記念式典に出席した。習氏は、モスクワの赤の広場で行われた軍事パレードも観覧している。

近年、ロシアと中国は関係を強化しており、中国は2022年2月に始まったロシアのウクライナへの全面侵攻に対する西側諸国の制裁に反対してきた。

共同声明では、習氏とプーチン氏がワシントンの「二重封じ込め」政策に確固たる対応をすると誓約している。

発表された文書は、日本に対して「戦争犯罪の教訓を学び、歴史問題に関して慎重に行動し、 militarismから距離を置くように」と促している。

プーチン氏は、9月に中国を訪れ、北京が1937年から1945年にかけての日本の侵略に対する抵抗の勝利80周年を祝う式典に出席することを「嬉しい」と述べた。

防衛研究所の中国部長である増田正行氏は、北東アジアにおける中国とロシアの軍事協力の深化への言及は、「日本、アメリカ、韓国からの反発を招く可能性があった」とコメント。

中国は、文書が「日本-米国-韓国の連携対中国-ロシア-北朝鮮の陣営」という図を描くことを望まなかった可能性があるという。

ロシアと北朝鮮も、昨年6月にプーチン氏と金正恩氏が結んだパートナーシップ条約に基づき、二国間の軍事協力を拡大している。

北朝鮮は、ロシアとの軍事開発において技術支援を受けているとされ、その見返りにウクライナにおける戦争を支援するために部隊を派遣していると考えられている。