画像の出所:https://www.stirworld.com/see-features-keiichi-tanaami-s-psychedelic-art-comes-to-ica-miami-in-first-solo-us-show
マイアミの現代美術研究所(ICA)は、著名な日本のアーティスト、ケイイチ・タナアミの国際的な初の個展「メモリーコラージュ」を現在開催中です。
タナアミ(1936年7月21日 – 2024年8月9日)は、アメリカと日本の戦後ポップアートをつなぐ60年以上に及ぶキャリアで知られ、彼の錯覚を起こすようなサイケデリックなコラージュスタイルが際立っています。
この展示はICAマイアミの主催により、2024年11月21日から2025年3月30日まで開催されます。
企画は、ICAマイアミのイルマ&ノーマン・ブラマン美術館ディレクターであるアレックス・ガルテンフェルドと、ICAマイアミのアート+リサーチセンターのディレクター、ギーアン・モレノと共に行われています。
二人のキュレーターは、タナアミのポップカルチャーに対する表現、および彼の作品と伝統的な日本の芸術形式との関連について、STIRのインタビューに応じました。
タナアミは、マスメディアが私たちの集合的な心に与える影響を強調する手段として、人気のある日本とアメリカのフィクション及び現実のキャラクターをしばしば取り上げました。
「タナアミは、人気のある日本とアメリカのフィクション及び現実のキャラクターをしばしば取り上げ、マスメディアが私たちの集合的な心に与える影響を強調しました。」とガルテンフェルドは述べています。
また、タナアミの作品は、彼が第二次世界大戦中およびその後に日本で育った経験に影響を受けています。
彼は、アメリカの爆撃による空襲シェルターで過ごした幼少期の記憶に悩まされ続けました。
実際の銃器やアメリカの爆撃機から、幻想的な異星人の侵略の描写まで、戦争の象徴が彼の作品全体に散りばめられています。
彼はまた、アメリカの成人雑誌「プレイボーイ」の古い版に見られるような性的なイメージを組み合わせて作品を生み出しました。
タナアミは、1975年から2009年まで発行された日本の月刊「プレイボーイ」の初代アートディレクターでもありました。
彼のアートには、ミッキーマウスやウルトラマンをはじめとする人気のあるアメリカ及び日本のキャラクターが大きく取り上げられています。
タナアミは、これらの反復する要素を組み合わせ、見る者に向かって爆発するかのようなエネルギーを持つ鮮やかな構図を生み出しました。
ガルテンフェルドは「彼は、複数の現実を持ち合わせる力を、戦争やセクシュアリティといったテーマと共に反映させる能力を持っている」と語ります。
彼の作品はまた、1960年代及び70年代の文化革命からの影響も受けています。
タナアミは、「モンキーズ」と「ジェファーソン・エアプレイン」といったアメリカのロックバンドのアルバムアートを手がけました。
彼の作品は、皮肉のある要素を含むエロティックな表現を持つ、伝統的な日本のアート運動である浮世絵(1601年 – 1699年)や春画(1600年 – 1868年)とも心地良く共存しています。
モレノは、「彼のコラージュは、伝統的な木版画と同様に、暴力的でエロティックなイメージや物語を喚起します」と確認します。
マイアミでのこの個展は、アメリカの文化と広く関わってきた著名なポップアーティストの作品に光を当てています。
また、戦争のトラウマに対する魅力的な芸術的応答も提示しています。
タナアミは、彼を悩ませ続けた国家の暴力の影を決して振り払うことはなく、むしろそれを現代生活の重要な要素として、セクシュアルな過剰やポップカルチャーと共に表現することを選びました。
「ケイイチ・タナアミ:メモリーコラージュ」は、2024年11月21日より2025年3月30日までICAマイアミで開催されます。